|  ござ-あ・り 【御座有り】   >[一]自動詞 ラ行変格活用活用{ら/り/り/る/れ/れ}①いらっしゃる。おすわりになる。▽「有り」「居(を)り」の尊敬語。出典平家物語 三・御産「法皇は…錦帳(きんちやう)近くござあって」[訳] 法皇は…錦の帳(とばり)近くおすわりになって。◇「ござあっ」は促音便。②出掛けなさる。おいでになる。いらっしゃる。▽「行く」「来(く)」の尊敬語。出典太平記 二七「御身はいづくへござある人ぞ」[訳] あなた様はどちらにいらっしゃる方ですか。 >[二]補助動詞 ラ行変格活用活用{ら/り/り/る/れ/れ}…(て・で)いらっしゃる。▽補助動詞「有り」「居(を)り」の尊敬語。出典太平記 一九「春宮(とうぐう)は、…一処に押し籠(こ)められてござありける所へ」[訳] 皇太子は、…(先帝の親王と)同じ所に閉じ込められていらっしゃったところへ。 語の歴史動詞「おはします」に当てた漢字「御座」を音読みし、ラ変動詞「あり」を付けた語。鎌倉時代から使われるようになり、室町時代ごろからは終止形が「ござある」となって四段活用化し、次に「ござる」とつまった。現代語の「ございます」の「ござい」に残る。 |