かる・む 【軽む】 >[一]自動詞 マ行四段活用活用{ま/み/む/む/め/め} 軽くなる。「かろむ」とも。出典源氏物語 玉鬘「罪かるませたまはめ」[訳] 罪が軽くなりなさるでしょう。 >[二]他動詞 マ行下二段活用活用{め/め/む/むる/むれ/めよ}軽視する。「かろむ」とも。出典源氏物語 少女「人にかるめ侮(あなづ)らるるに」[訳] 世間から軽視さればかにされても。 かろ・む 【軽む】 >[一]自動詞 マ行四段活用活用{ま/み/む/む/め/め}(罪や病気が)軽くなる。「かるむ」とも。出典源氏物語 柏木「後の世の罪は少しかろむらむや」[訳] 来世での(私の)罪は、少しは軽くなっているのだろうか。 >[二]他動詞 マ行四段活用活用{ま/み/む/む/め/め}軽く見る。ばかにする。出典源氏物語 常夏「殿の人も、ゆるさずかろみいひ」[訳] (内大臣)のお屋敷の人も、(この屋敷の人として)承認せず、軽く見て言い。 >[三]他動詞 マ行下二段活用活用{め/め/む/むる/むれ/めよ}①軽くする。出典源氏物語 夢浮橋「罪かろめてものすなれば」[訳] 罪を軽くして(尼の身になって)おられるのなら。②軽く見る。軽んずる。「かるむ」とも。出典源氏物語 葵「あないとほしや。祖母殿(おばおとど)の上ないたうかろめ給(たま)ひそ」[訳] ああ気の毒なことだ。おばあさまをそれほどに軽んじなさるな。 |