ひじり 【聖】 名詞① 天皇。▽高い徳で世を治める人。出典万葉集 二九「橿原(かしはら)のひじりの御代ゆ生(あ)れましし神のことごと」[訳] 橿原の天皇(=神武天皇)の御代以来お生まれになった天皇のすべてが。②聖人。▽徳の高いりっぱな人。出典徒然草 一二二「人の才能は、文あきらかにして、ひじりの教へを知れるを第一とす」[訳] 人の才能は、典籍に精通していて、聖人の教え(である儒教)を理解していることを第一とする。③達人。名人。▽その道で最も優れた人。出典古今集 仮名序「柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)なむ、歌のひじりなりける」[訳] 柿本人麻呂は、歌の名人(=歌聖)であったよ。④高徳の僧。聖僧。出典源氏物語 若紫「峰高く、深き岩のうちにぞ、ひじり入りゐたりける」[訳] 峰が高く、深い岩穴の中に、高徳の僧がこもって住んでいた。⑤修行僧。僧。法師。出典徒然草 一四一「このひじり、声うちゆがみ、荒々しくて」[訳] (東国出身の)この僧は、発音がなまって、(もの言いも)粗野であって。 ショウ 【上・正・生・庄・床・声・性・尚・姓・荘・相・清・省・将・唱・笙・菖・装・掌・聖・鉦・障・箏・精・請・賞】 ⇒しゃう |