秋九月，任那使奏云：「毛野臣遂於久斯牟羅起造舍宅いへ，淹留ひさしくとどまる二歲，【一本云三歲者，連去來歲數かよふとしかず也。】懶うむ聽政焉。爰以日本人與任那人，頻しきり以兒息，諍訟あらがふこと難決。元無能判よくことわること。毛野臣樂このみ置誓湯くかたち曰：『實者不爛，虛者必爛ただれむ！』是以投湯爛死者眾おほし。又殺吉備韓子那多利きびのからこなたり、斯布利しふり，【大日本おほやまと人娶蕃女となりのくにのめ所生為韓子也。】恒つねに惱人民，終無和解。」於是，天皇聞其行狀あるかたち，遣人徵入。而不肯來。